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2人の男の攻略法

第1章 秘密

初めてメンバーが顔合わせした日の事だった・・・




僕は緊張していた。

スカウトされて、ボーカルレッスンを受け、約1年。

やっとデビューが決まり、大喜びだったのは束の間。

「デビューはグループで」
と社長に告げられたのだ。

てっきりソロだと思っていた僕は、急に不安になった。

メンバーがめちゃくちゃやりにくい人だったら・・・・?

僕の性癖バレたら・・・・。

などと色々考えながら、メンバーと会うことになっていた指定の部屋へむかった。


扉の前で深呼吸。

ガチャ

「あれ?誰もいない。」

ふぅ

と息をはいたその時だった。

「メンバーの人?」

後ろから急に声をかけられかなりビビった。

パッと後ろを振り向くと、彼がいた。

圭だ。


僕はあわてて自己紹介。

「あっ!!はい。雪っていいます。19歳です。あっ、えーとよろしくお願いします!」

ペコリとお辞儀をした。

「あっ。俺は圭です。20歳。」

たんたんとした感じで挨拶をしてきた圭。

僕は顔をあげて驚いた。


なに・・・
この人。

めちゃくちゃかっこいいんだけど・・・(照)


ドストライクだった。


決して愛想がいいわけじゃないんだけど・・・

冷たい感じでもないし。

圭「座る?」

雪「あっ、はい。」

二人でソファーに座り、もう1人のメンバーをまった。

しばらくの沈黙。

雪(ヤバい、緊張して何話していいのかわかんない)
ちらっと圭を見る。


圭は長い足をくみ携帯をいじっている。


雪(かっこいいなぁ〜。足長いし。・・・ドキドキしてきた。)


しばらく見惚れていたんだと思う。


圭と目があった。

圭「何?」

雪「あっ!えっと!!かっこいいなぁって」

圭「えっ、俺の事?」

雪「はい」

圭「ありがとう。なんか照れる」


圭が僕を見た。

雪(心臓ヤバい。聞こえちゃうよ。)


圭「顔赤くない?大丈夫?」

雪「えっ!だ、大丈夫です!あ〜えっと緊張しちゃって。」

圭「そっか。俺も。」


圭が笑った。


もう僕はダメだった。
ヤバすぎる。
はまったら、仕事にならなくなる。

僕がゲイだって知ったら、きっと圭も気持ち悪がるに決まってる。


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