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恋した相手は痴漢です

第4章 好きなんだよ

「!・・・・悔しいけど・・・・悲しいけど・・・・好きだよ・・・私・・・遥君が好きなんだよ!」

うつむいていた顔を上げ、遥をじっと見据え、まっすぐ伝えた

遥の顔が驚きに変わる

少しなみだ目になった気がした遥が優愛を強く抱きしめた

「ほんとうに?・・・・信じていいの?・・・・・・・優愛は俺を男として本気で好きなんだって・・・・・信じてもいいの?」

苦しいくらいに強く抱きしめられた遥の腕の中で、つんと痛む胸から瞳に感情が零れ落ちていく

何度も何度もうなづく・・・・


いつも崩さない余裕そうな遥の姿はなく今にも泣き出すんじゃないかと思うくらい、全身を震わせながら優愛を抱きしめていた


それからの遥は全然違った

毎日アパートへ帰ってくるし、ペットとして囲っていた女の子たちとは別れてくれた

はっきり言って、それですっきりするほど気持ちの整理なんて出来たわけでもないけど、明るく笑う遥に、今までの出来事を寛大に受け止めようと思えるようになった。

どちらにせよすきって気持ちが大きくて、それでも一緒にいたいという気持ちが強かった

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