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犬カレ

第2章 犬カレ

朝の事で一気に気持ちが沈んだ
アイツは授業が始まるまで
ずっと私の隣にいた

多分、あなたが居る事に気付いてたから
あなたが見てたのを知ってたから
…私も気付いてて、そのまま
あなたも…

こんな女々しい気持ちはキライ
何時の間にか弱っている心がイヤ
誰かに心を攫われないのが
密かな自慢だったのに

ため息が出そうになるのを
無理矢理押し潰した

こんな気持ちになった日は屋上に行く
屋上で昼寝をしよう
私だけの秘密の場所で

授業のある教室とは真逆の方を
音も無く私は走った

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