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続・捨て犬

第6章 ごめんな……エミ


泣きながら
何度も謝るエミを
目の前にして

俺も

涙が止まらない




俺は
何も言わず
泣いてるエミに
ダウンをはおらせて
マフラーを
首に巻き付けた

そして
エミの手を握って
玄関へと向かった


「カ、カズマ・・・」


引っ張られて
ついてくるエミに
靴をはかせて
ドアを開け

階段を駈け下りて
俺は走った


エミは
繋いだ手に
引っ張られながら
必死でついてくる


吐く息は白く


エミの
息も上がっていた



それでもエミは

俺の手を握って
はなさなかった




さっきまで
俺がいた公園に
辿り着くと

エミを
ブランコに座らせ

俺は
エミの前に
腰をかがめた



「エミ

空・・・見て」



そう言って
俺が
指を上に向けると


エミは

黙って
空を見上げた



「・・・・・

・・きれい・・

カズマ・・きれい・・」




と、エミは
頬をゆるめた


笑ってはいない


笑ってはいないけど





こんなに穏やかな
エミの顔を見たのは





久しぶりだった





エミ・・・



ごめんな・・エミ・・







俺が


俺が間違ってたんだ





俺が


ゆがんでたんだ




ごめんな・・エミ・・

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