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続・捨て犬

第2章 もう一回・・・

だらだらと
午前中を過ごし
午後から2人で掃除をした

大掃除的な?
年末なんで、一応


夜はラーメンを食いに行って
腹いっぱい
ちょっと休憩してから
2人で風呂に入った

ちょっと
いじり合いっこして
風呂から出ると
ビールを飲む俺に
エミがまた聞いてきた

「ケーキ・・・」

あ、忘れてた(笑)

「ごめんごめん
忘れてたよ。
ケーキ食いたいんだろ?
食うよ、俺も」

「分かった!」

すっげぇ笑顔で返事をして
エミは俺の手をすり抜け
さっさと台所に
行ってしまった

なんだなんだ?
そんなケーキ
好きだったのか?

ま、そうかもな…
あいつは
もしかしたらバースデーケーキさえ
買ってもらったこと
無いのかもしれねぇな…


あ、エミが戻ってきた


ん? あれ?


もしかして…コレ…


エミは
テーブルにケーキを置くと

見て、カズマ

って
俺に目でうったえた

「エミ……作ったの?」

ニッコリと笑って
首を縦に大きく振る
エミ

テーブルの上のケーキは
箱に入ってなくて
皿の上に置かれてて
ラップがしてあったんだ

ところどころ
デコレーションはまばらで
一目で手作りって分かる出来栄え


早く見せたかったんだ・・
ごめん、エミ
ほんっと、ごめん!!

俺は
エミの頭を
わしゃわしゃっと
撫でて

「エミ、すごいじゃん!!
うまそう!
早くラップとって!」

と、せかし

ラップが取れたその瞬間に
俺は
ホールケーキに
かぶりついた



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