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続・捨て犬

第11章 ゆっくりしても・・いいの?

翌朝

いつものように
エミと一緒に出勤。



パン屋が見えてくると同時に
店先を掃除している
萩原のおばさんが見える


「おばさん
おはようございま~す」


「あっ、おはよ~
エミちゃん
今日、一人バイトの子
お休みになっちゃって
中、忙しくしてるから
すぐ仕事に入ってくれる?」


「あ、はい」


そう言われて
エミは俺の手の中から
するりと手を抜き
店の中に消えていった


「カズマくん、ちょっと・・」


「あ、はい」


エミに話しを聞かれたくなくて
おばさんが
気を使ってくれたのが
俺にはすぐにわかった


俺も
話がしたかったんだよ
おばさん



「大丈夫だった?昨日。

今日、お休みしちゃうんじゃ
ないかって思ってね
心配してたのよ・・・

一回休むとね
なかなか
出て来れなくなっちゃったり
するでしょ・・」



と、おばさんは顔を曇らせた

前にも
ずっと休んだことが
あったから・・・だよな


あん時は
俺が悪かったんだけど・・




「心配かけて
ほんと、すみません

昨日はやっぱり
疲れてるみたいでしたけど
大丈夫です」




「そう?」



「あ、でも
お願いが・・・」



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