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続・捨て犬

第13章 なぁ、どっちだよ



それから
俺は
必死でケーキを
売りまくった


いつもなら
こんな時間に
あんまり見ない
サラリーマンも
ちらほら現われ
ケーキを買って行く

なんとも
微笑ましい光景。


俺が親になったら
やっぱ
早く家に帰って
ケーキ食って


夜になったら
そっと
プレゼントを
子供の枕元に置いて


エミと
顔を見合せて
微笑んだり
すんのかな・・・・


いいな

そーゆーの。






あ、あれ?


人通りのピークも過ぎ
ケーキの残りが
少なくなってきた頃


あの
女子高生が
また店先に現れた


店内の様子を伺い
客がすいてるのを
確認すると
うれしそうに
店内へと入って行った


もう
パンもほとんど
売れちゃってるのに・・


「カズマくんっ!
ちょっと!」


え?


女子高生と
入れ替えに
萩原のおばさんが
店の外に顔を出し

小さな声で
俺を手まねきした



「な、なんすか?」


俺まで
つられて
声がちっちゃくなる


「エミちゃんを
好きな子がきたのよ!!」



「なっ、どれ?!
どいつ?!!」



少し開いた
ドアの隙間から
店内を覗くと
エミはレジの中にいて

その前には


あの
女子高生が
立っていた


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