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続・捨て犬

第14章 あたり

それから俺達は
なんだか
無口になって



ただ

なんとなく

桜の花びらが風で舞い散る
公園の景色を
しばらく眺めていた



何かを察したのか

萩原は
それ以上
何も俺に聞くことなく



「もう平気だから

悪かったな」



そう言って


フラフラと
一人で
歩いて帰って行った






そんな

萩原の背中を見ていると



ふと



目頭が

熱くなった





なんも

言えなくて





ごめんな





ほんとのこと

言えなくて

ごめん





萩原。





お前を信用してない
わけじゃねぇ



心配かけたくないんだ




それに





エミの過去を


いい子だと
言ってくれた
エミの過去を



知られたく・・ないんだ。








なんだか


重い気持ちのまま



俺は


アパートに向かった










言えば

楽になる




昔の俺と萩原なら

家出少女と

やっちゃった


そんくらいの

笑い話で

終わる話だったかもしれない






ただ

家出してた

エミと




仲良くなったと




付き合うように

なったんだと








言えばいいのかな・・






でも

おばさんは




とりあえず
一度は
親に連絡を・・

って



言うよなぁ





やっぱ・・









言うよなぁ





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