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続・捨て犬

第14章 あたり

「公園」




ピッ




え?!



切られた・・・

今、めっちゃ
エミの声
聞きたかったのに




めちゃくちゃ
エミに
甘えたかったのに





ザッザッザッ・・・



誰かが
走って近づく
足音が聞こえた





あ・・・・










エミ。








春風に

髪が揺れていた



ハラハラと
舞い散る
花びらが


エミを
歓迎しているように
見えた



心配そうな
顔のエミが


俺の
近くまで来ると



天使みたいに
優しく微笑んで







ベンチに座る俺を






やさしく
抱きしめた。








泣いてたかもしれない




涙が

こぼれてしまってた
かもしれない





それなのに




エミは
俺を抱きしめながら


こう言ったんだ






「カズマ



元気になったね」





って。






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