続・捨て犬
第15章 早く大人になって
それから
数日後
萩原からメールが届いた
「彼女を紹介してやる」と。
してやるって…なんだよ(笑)
それで
パン屋が休みの今日
俺はエミを連れて
いつものラーメン屋に
向かった
彼女いるのに
ラーメン屋とか…(苦笑)
と、思ったけど
なんだか
今までと違って
飾らない萩原のチョイスに
俺は嬉しく思っていた
「おまたせ〜」
店に入ると
萩原はもう来ていて
「こっちこっち」
と、俺たちを
奥の席に呼んだ
彼女も、もう来ているらしく
萩原の隣に座っていた
女の人が席を立ち
こっちを向いて
頭を下げた
「あっ、どーも……」
あれ?
どっかで
見たことあるよーな……
「エミちゃん、こんばんは」
そこで、萩原の彼女は
エミに声をかけた
え?エミ?
エミに目をやると
ニコニコしているエミ
あっ…あ〜!!!
「もしかして…久保木…さん?」
「はい、久保木です
エミちゃんには
色々教えてもらってます
はじめまして…カズマさん」