
続・捨て犬
第16章 いくつ?
「カズマく~~ん!」
遠くから
ガサツな由香ちゃんの
声が聞こえた
すぐに
声の方に視線をやると
照れながら
歩いてくる
エミが目に飛び込んできた
「お待たせ~~
ちょっと美容室混んでて・・」
と、なんやかんや
由香ちゃんは
話しかけてきたが
そんなことは
マジどうでもいい
とにかく
エミが
「か、かわいい・・」
そして
その俺の言葉に
猛烈に
照れて笑うエミが
「マジ天使・・」
「でしょでしょ?
私が選んで・・・」
「由香ちゃん」
「ん?」
「おばさんが呼んでたぞ」
嘘だけど
「え?ほんと?!やっば
じゃ、エミちゃん後でね!」
よしよし
俺は
天使と2人になりたかったんだ
「エミ」
「・・」
「ちょっと、おいで」
まだ
恥ずかしそうに
うつむくエミの
手を握って
俺は歩きはじめた
「・・どこ?」
「ん~・・天国(笑)」
