続・捨て犬
第17章 最終章①・・・教会
「暗いね」
「そうだな・・
誰か
ナイトウェディングとか
やってればよかったのにな」
がっかり…したかな
ちょっと気になりながら
街灯に照らされた
エミの顔を覗くと
俺の予想とは裏腹に
エミは目をキラキラさせながら
暗く閉ざされた門扉の向こうに見える
教会を見上げていた
「エミ」
「・・?」
やっと
俺を見上げてくれたエミを
優しく抱きしめると
「カズマ・・」
エミは
すがりつくように
俺に甘えた
「おめでとう」
「・・ん・・」
「やっと二十歳になったな
誕生日おめでとう・・エミ」