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「仕事が終わったら
飯でも食いに行こうか。
エミの二十歳の誕生日なんだ。
どこでも連れてってやるぞ？」


今朝エミに
そう言ったんだけど
エミが俺に
つれて行って欲しいと言ったのは

萩原が結婚式を挙げた
この教会だった。


「ここで結婚式挙げたいのか？」


「………」


俺の腕の中で
エミは黙ったまま
俺を見上げた


「違うのか？」


「…いい」


「ん？」


「お金…かかるから」


いつまでたっても
遠慮ばっかするんだ。

俺のエミは。


「そんなの心配すんなよ。
エミ知ってるか？
式挙げるだけなら安いんだぞ？」


「そうなの？」


「あぁ。それに…」


「？」


「エミがドレス着てんの
俺、絶対見たい。

だから…」


「………」


「エミとココで
結婚式する。

絶対」



「カズマ…」