
続・捨て犬
第20章 最終章④・・・着信
その履歴を見て
俺が泣きそうになっていた。
「もし…っ…
もしも由香ちゃんが
エミみたいに
突然居なくなったら
エミ、どうする?」
「探す」
「どうやって?」
「電話…する」
「由香ちゃんが
電話に出なかったら?」
「また電話する」
「それでも出なかったら?」
「探す
いっぱい探す
探して電話する
絶対に嫌」
「なんで?
なんでそんな必死で探すんだよ」
「……嫌だから」
「何が?」
「由香ちゃんが
居なくなるのは悲しい」
「なんでだ?」
「由香ちゃん…好きなの。
大切な…人だから」
