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続・捨て犬

第21章 最終章⑤・・・完結


「エミちゃん!」


おばさんは
いつもの
大らかな笑顔で
エミの名前を呼び

目の前まで
駆けてきたエミを
抱きしめたあと

両手で
しっかりと
エミの手を握った


「大丈夫?
良く眠れた?
疲れてない?
お腹は?
ちゃんと空かせてきた?」


そんなに質問したら
答えらんねーよって
突っ込みたくなるくらいに

おばさんは
涙で目を潤ませながら
エミに話しかけると

エミは
その言葉に
何度も何度も頷いていた



「こんにちは、おばさん」


「カズマくんも
いらっしゃい。
疲れてない?大丈夫?」


本当に優しい人だと
心の底から思う


「はい、大丈夫です。
あの…昨日は
本当にありがとうございました」


そう言って
俺がおばさんに頭を下げると

エミも慌てて
同じように頭を下げた


「やだー、いーのいーの。
もうね、そーゆーのは
おしまいにしましょ?
もう親子みたいなもんなんだから」


そう言って
俺とエミの肩を叩くと

おばさんは
いつものように
目尻にシワを寄せて
ニッコリと笑い

「さ、みんな中で待ってるわよ!」

と、カフェのドアに手をかけた。


そして

「エミちゃん先に入れたあげてね」



俺の耳元で呟いた




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