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エミが…笑ってる


正直

エミが
こんなに笑ってるのを見たのは
数ヶ月ぶりだった


よかった…

怯えてなくて


本当によかった



エミが
笑ってくれて


こうやって
少しずつでもいい

エミの中の
暗い思い出が
薄れていって欲しい


笑ってる時間を増やして
辛かった日々を
忘れる時間が
増えていってくれれば…


そんなことを考えながら
笑ってるエミを見てると
俺は
なんだか泣けてきて


俺の笑いは

いつしか
泣き笑いになり


そして

その場にいた全員が


エミの
二十歳の誕生日よりも


俺達が
結婚すると
言ったことよりも


エミが元気に
笑ってることに


涙を流しはじめた




その時

俺は思ったんだ




もう




エミは

捨て犬なんかじゃねぇなって



誰もエミを

捨てたりなんか

しねぇなって