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続・捨て犬

第6章 ごめんな……エミ


「エミ、なんで?
なんで震えてんだ?

俺しかいないのに
なんで震えてんだよ

なんでなんだよっ
なぁ!」



黙ったまま
うつむくエミを
俺は
身体ごと振り向かせた


するとエミは
小刻みに震えながら


また
俺に聞いたんだ



「愛してる?」って。




「愛してるよ

愛してるからさ


愛してるから

もう
震えんの
やめてくれよっ


エミ

なんで
愛してる?って
何度も聞くんだ?


なんで
震えてんだ?


なんで
笑わないんだ?



俺、分かんねぇよ!

教えてくれよ!」



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