ずっと好きって
第3章 プール
「じゃあ、まゆとライバルなんだぁ~!」
…どうしよう…私…せっかく好きな人、みんなに言えたのに…
恥ずかしくて、つい、言ってしまう。
「あのね、言っちゃダメだよ?」
「?うん。」
「私が裕太を好きって言ったの、アレ、まゆへのドッキリなの!」
…どうしてこんなこと言っちゃうんだろう…私。
ドッキリでもなんでもない。
私は本気で裕太のことが好きなの。好きで、好きで、仕方が無いのに。
なのに、こんな嘘をまた言ってしまう自分がいた。
「えっ!そうなの⁉」
違う
「うん…なんか、まゆ、私嫌いでさぁ~」
違う…
「そーなんだぁー…ウチも好きじゃない!」
こんなこと、本当は思ってもいないのに、恥ずかしくて、かっこ悪くて…
言ってしまうの…止まらないの…
女の子との話が落ち着いて、またプールを見る。
…裕太。
裕太にとって、私は友達なんだよね?長い付き合いの友達なんだよね?
それは、今も、これからも、きっと変わらない…んだよね?
…それが分かっていても、裕太から目が離せなくて、見てるだけで心がドキドキして。
恋してるって、実感した。