テキストサイズ

ずっと好きって

第3章 プール


給食の時間、私と裕太は同じ班だった。


「ねー、裕太って、ゆこのこと好きでしょ?」


ある女子が面白半分で裕太に向かって言い放つ。


ドキンッ

心のどこかで鳴ったけど、気にしないって顔で給食を食べる。


本当は気になるし、どうなのか、私も聞きたい。

でも、みんなが見てるんじゃないかって、私が食いついたら、好きだってバレるんじゃって、

そうやって、どうしても思ってしまうんだ。


「…んー…?」

「どーなの?」


「…んー…別に?」


別…に?


「えー?…じゃあ、嫌いじゃないでしょお?」


「うん。」


即答だった…良かった…。

ホッとして、いつの間にか入ってた肩の力をふっと抜いた。


ダメっ…今の私の顔、絶対ニヤけてるよっ。



ドキドキだらけで、他の人にも素直じゃない自分に、嫌気がさした日だった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ