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愛憎

第30章 雪

あなたの肩に雪が落ちた
最初の雪の日
二人で見上げた寒空
今年も貴方のとなりで見上げたかった
幸せは続かないよ…と
誰かが言ってたけど
あのとき確かに貴方の隣に
あたしは居たから

ずっと
ずっと

傍に居れると信じてた
あなただから
あなただったから


氷のようにあたしの過去は
砕かれた気がしたの…

今年も同じように降る雪を
貴方は何処で見てるの


傍に居れると信じてた
あなただから
あなただったから


氷のように想い出は塊
手のひらの中で溶けて消えた


貴方と見上げたかった雪を
今年は一人見上げた

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