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愛憎

第67章 憎い

いつもと変わらぬ空を

何年も見上げ


貴方を奪った

あの…海
あの…鉛の臭い


赤く染まり散る命と
共に…


憎い空を
憎いあの日を


何も知らなかった
私は…


貴方以上に生きている


あの日も
貴方を待って
空を見上げてました


今も
貴方が
笑いながら
帰ってきそうで…

私は…
ずっと
この命尽きるまで

この平和な空を
貴方がつくってくれたと
言い聞かせ

し ずかに
時がくるのを
待ちわびています…

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