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真緒「わざわざ来てくれなくてもよかったのに」
小倉「そうだね。別に結婚するって言う訳じゃないのにね」
真緒「そうだよ」
小倉「でも、大変だね、お父さんもお母さんもなくなって」
真緒「天涯孤独になったのかな。大人になっていてよかった。自分のことはもう自分ですればいいんだから」
小倉「そんなことないじゃない。親戚の人たち、いい人たちだったよ」
真緒「あ、うん。でも、ほら、ずっと遠くにいるし、なかなか行ける場所じゃないから」
小倉「そうか。会社にはいつから来るの」
真緒「休みは明日まで。明日は、午前中に、後かたづけしたら、東京へ帰る」
小倉「そう。会社に来たら連絡してよ」
真緒「うん」

そういわれて、二日後真緒は、小倉にあった。そして小倉からプロポーズされたのだった。真緒はその場で返事をするかどうか迷ったが、イエスの返事をした。それがいまから、一年前の話だった。