
アンタしか。
第6章 挿
「つーかアンタは別に恥ずかしがることないだろ…声出してんのはあたしなんだし」
「……れが………です…」
「はぁ?ごめん聞こえん、もう一回言って」
「それが嫌なんです…!」
山内はそう言うと、体を反対側に向けてしまった。
ドキッ…
え、な、何だよ…これ…。
自分の顔が赤くなるのが分かった。
「い、意味分かんねーこと言ってんじゃねぇよ…!
ほら、早く服着ろ、後始末はあたしがしてやるから!」
「…はい…」
ティッシュを放り投げる。
山内は起き上がり、精液や汗をそれで拭うと、服を着た。
その間にあたしも服を着て、教室にあった雑巾で床を拭いた。
これでも律儀なのだ、あたしは。
