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2人の男の攻略法②

第1章 新たな告白


その日の撮影はそのまま終了した。


翔と圭にご飯に誘われたのだが、雪はさすがに気分が乗らず、すぐに家路についた。


家につくとベットに寝転び翔と圭の事を考えた。



翔と圭は傷ついてるの?
僕は最低な事してる・・・・


頭の中を龍に言われた事が駆け巡っていた。


また涙は流れだし、嗚咽を交えながら雪は泣いた。



どのくらいそうしていたのだろう。

ふいに玄関のチャイムがなる。


ピンポーン



雪は重い足を玄関に向ける。

「はい」

ガチャ

扉を開くとそこには圭がいた。




「泣いてたの?」



「えっ・・・・・」



「目が赤い。」



「・・・・・・ちょっと、撮影でドジっちゃって・・・・でももうだいじょ・・・」



雪の言葉を遮るように圭は雪を抱き寄せた。


ギュッと抱き締められると、雪の目からはポロポロと涙が溢れた。




「雪、辛いときは俺に言え。頼むから・・・・・1人で泣くな・・・・。」



「うっ・・・・ふぇ・・・うぅ」

雪は声を押し殺しながら、圭の胸で泣いた。


圭はずっと雪の頭を撫でていた。なだめるように優しく優しく。





「僕・・・・圭の事、好きだよ。」


「うん。」



「でも・・・・翔の事も好きなんだ・・・・・・」


「知ってるよ。何?今更。」




「僕はずるい・・・・・最低だ」

「雪・・・・」




「圭、ごめんね・・・・少し1人になりたいんだ。今日は帰って・・・・・」



「わかった」


圭は静かに部屋をあとにした。

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