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パパはかわら版

第2章 パパはかわら版A

初江「なんか出来過ぎた話ね。暗に、パパがあんたのお父さんで、育てる義務があるということを、入れ知恵されたみたいな話。大体、顔が似ていないのよ。親子って、多少は、似ているでしょ。多少は」
良江「ちょっと、初江さん。私のことを悪く言うのはかまいませんが、お母さんのことを悪く言うのは、許しませんよ。お母さんはね~、いつも私のことを考えてくれていたんです。そのお母さんがお父さんのところへ行きなさいといったんです~」
初江「いくらあんたのことを四六時中考えていたからっていって、嘘いっていいってことはないでしょう。あんたは、番屋にでもいった方がいいんじゃない。とにかく、あんたみたいなのは、いい迷惑なのよ。パパも現実を認めるにしても、証拠が必要でしょう。証拠が」
良江「そういう初江さんはどうなんです。なんでここにいるんですか。似てない、似てないと私のことを言いますが、あなたも似ていませんよ」
初江「私と顔で勝負しようって言うの」
良江「違います。初江さんのお母さんは、どうしたんですかといっているんです。はっきりお父さんがパパだといったんですか」
初江「私は、、、 お母さんはずっと前に死んで、、おばさんが、、、」
良江「え~え、そんなんじゃ、誰がパパなのかわかんないじゃないですか。人のことどうこういえるような、立場じゃありませんね。まあ大体、初江さんじゃあ、おばさんに捨てられたというのが落ちなんじゃないでしょうか」
初江「あんたねえ。いいたいこといったわね」
良江「なんですか~。私のお母さんと初江さんのおばさんとでは、信用度が全く違いますね。それに、そのおばさん、嘘ついているかもしれない」
初江「ふざけんな」

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