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Halloween ー影なる聖夜ー

第2章 出会い



「立てる?」


 多分、と言うより、十中八九このかぼちゃに当たったんだろうな。

 ビラで塞がっていない方の手を少女に差し出すと、彼女はきょとんとした表情で俺の方を見つめてきた。

 何か可笑しいことでもしたかな、俺。


「暁紘(あきひろ)クン...?」


 少女の口が小さく動いた。鈴のように透き通った声が俺の名を奏でる。

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