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Halloween ー影なる聖夜ー

第3章 画策



 色々とありがとうと言って、彼女は部屋から出ていく。

 それと同時にバイトの疲れや緊張感が今更襲ってきて、イスに深く座り込む。


 真穂が、下で母さんと何かを話してるのが聞こえてくるが、内容までは上手く聞き取れない。


 そうしている内に、家の中の音と言う音がどんどん遠くなり、部屋の時計の針の音だけが耳を通して頭の中に響き渡る。


 極限までに単調な音。


 聴覚以外の感覚が希薄になり、俺の意識は深い微睡みの中へと落ちていった。

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