テキストサイズ

見える。

第4章 退院。




『!?』

何かに滑り、私は転んだ。

『いったぁ…!』1人の時に転んだので、恥ずかしい。皆がいれば、笑い飛ばせたのに…そう思いながら、制服のスカートに付いた砂をおとそうとする。

しかし。

『……?』

ちがう。これは…砂なんかじゃない。

何かにはわからないが、ベタベタしている。

携帯のライトで、足元を照らす。スカートと真っ白な靴下が、真っ赤に染まっていた。
『…な…何よ、これ…』 おどろきのあまり、声が震える。転んだから、出血したのではない。唯の体が痛いと感じていないから。
じゃあ誰の血なの…!?ふと、地面にも携帯のライトをむける。

そこには。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ