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キス☆

第1章 プロローグーside柚ー

記憶にある黒っぽいバイク…


眺めていたら、バイクから降りた男がメットをとった。
パサ、と髪が揺れた。肩より少し長い髪が、後ろで無造作に束ねてある。

あ…


みずき


髪を掻き分けながら、瑞希は斜め上を見上げた。
窓際の席にいる柚が目にうつる。
そこにいるのかが分かっていたようだった。眩しそうに目をほそめながら、片手を持ち上げ瑞希はニカッと笑った。





どきっ。




柚の胸が高鳴る。

あれっ。なんだろう。

その明確な答えが、柚にはまだ見えなかった。

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