幼なじみ
第4章 傷
「はあー……あったけえー…」
俺は朝から風呂に入ることにした。
昨日入り損ねてしまっているせいか、汗やら何やらでベタつく身体を洗い流し、俺は浴槽に入った。
大きく吐いた息と、動く度ちゃぷちゃぷとなる水の音が浴室に響き渡る。
浴槽に浸かっていると、身体の芯から温まっていくような気がする。
「忘れてくれ、か――」
翔から送られてきたメールの内容を思い出し、小さくつぶやく。
昨日俺と翔の間で起こった出来事から、今日のメール。
浴槽に浸かってゆっくり思い出していると、なんだか苛々してきた。