
YOU were...
第9章 第九章
「そうだったんだ…」
「でも悔しいから呑みには行ったってわけさ!」
雄はニヤッと笑った。
「こんな言い方したらわりぃけど
譲ったのに大切にしないって最悪だよなまじ。
くそおー!最初っから俺と…」
言いかけた雄に私は尋ねた。
「…ねえ、どうしてあのとき嘘ついたの?」
「…あのとき?」
「うん。私がやっぱり雄がいいって電話したじゃん?」
「彼女いるって言ったこと?」
「そう。沙月とは25日からだったんでしょ?
たしかに出会ったのはあの夜だったみたいだけど。」
「…言わなきゃだめ?」
「だめ。」
