
YOU were...
第1章 第一章
よく大学生に間違われる。派手めなメイクのせいなのかと自分では思っていたが、まどかさんには落ち着いているからだよって言われた。雰囲気が大人びてると言われるが自分では全然そうは思えない。
「じゃあ早速なんだけどさあ、手伝って!」
香川くんが一枚の紙をちらつかせた。
「なにそれ?」
「テストー!これ覚えろって言われたけどよゆーで無理っしょ。」
香川くんの汚いとも綺麗とも言えないような
雑な字が踊っている。
「香川くん!愛実に聞いちゃ意味ないでしょ?
愛実、頭いいからきっと全部わかるだろうけどさ、
これからバイトするのに必要なんだからさ。」
まどかさんは香川くんの頭をコツンと叩いた。
