
極道娘と不良少年 〜恋の第乱闘〜
第1章 出会い
「お前、あんなに馬鹿だったのに、よくこの高校に入れたな…」
夜尋は口をパクパク動かしながらそう言った。
「おい、夜尋。俺はお前にだけは言われたくない。」
すかさず、翔の鋭い突っ込みが入る。
翔とは、椿翔(つばきしょう)。
中学の時から妃南楜と仲が良かった奴だ。
「翔がうちの学校か…。あ、雷くん!」
妃南楜は何かを思い出したように、
夏野の名前を呼んだ。
「こいつがうちの学校なら、うちの学校にも私以外に極道の奴がいたよ。」
「こいつが、極道の奴なのか?」
「おいおい、初対面なのに随分失礼だなぁ?俺は椿翔。椿組の組長の息子だ!」
