ボカロ物語長編集
第2章 ありがとう
布団に潜って
数分後……
ドタドタと、
大きい音をたてて
階段をのぼってくる
足音が聞こえた。
ガチャッ
「は、…はぁはぁ…ぐみ…」
息を整えながら
おはよ、と笑顔で言う恋。
「え、恋!?え、早っ」
ちょっと待っててって
今すぐ行くから待っててって
ことだったんだね。
「俺ぐみに会いたくて…来ちゃった」
そんな嬉しいこと
言わないでよ。
照れる…
「今日は俺が看病してやる!
だからずっとぐみのそばにいるよ」
風邪をひいてるときって
すごく心細いよね。
でもそんな不安も
恋は消し去ってくれる。