愛恋縁一方的愛情劇
第3章 監禁?束縛?
「…惇君…、どうして縛るの?」
僕は、あのまま惇君の家まで連れてこられた。
抵抗しようとすると、凄く冷たい目を向けてくる。
そんな冷たい目さえも、彼にそっくりだった。
「逃げないように。」
惇君は、僕の片足首を何重も紐で巻いている。
「逃げないように…って、…なんで…?」
家に帰らなければ、両親も心配するに決まってる。
僕の質問を無視する惇君に、僕は焦りながら
「ま、待ってっ、お願い!!っ待ってっ、逃げないからっ」
と言い、惇君の腕を掴む。
すると逆に腕を取られて、グイッと惇君の方に引き寄せられる。
「お前の意見なんて聞いてねぇ。」
そう言って、また紐をグルグル巻き始める。
「……そ、そんな…ことしたら、…僕の両親が警察に届けるよっ!!」
「ククッ…なんだよ脅しか?亮のくせに。ま、そこはもう手を回してある。」
「へ…?」
両親にどうやって手を回すって言うんだ?
息子の心配をしない親が居るのか?
何て言ったんだろう。
「よしっ、これで完璧。」
え?…
気付いた時には遅くて、もう逃げられなくなってた。
片足首に巻き付けられた紐は、ベッドの脚の所に繋がっていて玄関まで届かないようになっていた。
惇君は、立ち上がりキッチンに行こうとしていた。
僕は、傷を包帯で巻き付けられた腕で惇君の服の袖を掴んだ。
「…こんなことしちゃ駄目…だよ。犯罪だよ…?」
掴んでいる袖を振り払われると、荒々しく顎を掴まれる。
「犯罪だからなに?お前が通報すんの?どうやって?まず、お前が逃げなければ俺は永遠にお前に勝ち続ける。」
勝ち続けるって勝負だとでも思ってるんだろうか。
「んッ…」
惇君は言い終えると、僕の唇を奪った。
「んッ…ふッ」
惇君の舌が荒く唇を割って入って来た。
惇君の舌は僕の舌に絡められて、その舌の柔らかさにピクピクと震えてしまう。
「ふッ…ぁッ」
駄目だ…
もう制御できない。
僕は静かに惇君の首に腕を回した。