愛恋縁一方的愛情劇
第3章 監禁?束縛?
「お前さ、眉に皺寄せんの止めたら?」
惇君が指先で僕の眉間の皺をグジグジと撫でた。
あれ?
僕、いつの間に眉に皺寄せてた?
「お前さ、昔からだよね。」
「へ…?」
惇君は、少し嬉しそうな顔をしながら話を始める。
「お前さ、幼稚園か、保育園かの時にさ、なんか遊びで折り紙やったことあんじゃん?」
…?
そんなのあったっけ…、忘れてる。
とりあえず、首を曖昧に振っておく。
「そん時、折り紙で鶴折るってなったんだけど、お前だけ最後まで折れてなくてさぁ、折り方が分からんかったんかよく分からんけど、眉間にめっちゃ皺寄せて…しかも折り紙はグシャグシャで、結局先生に追ってもらったんだよな。」
惇君はまだ楽しそうに昔話を語る。
凄い。
これは僕の過去な話なんでしょ?
それなのに、惇君が覚えてるなんて…。
ずっと僕を見ていてくれた…って受け取ってもいいのかな。
「あ…」
僕も思い出した事がある。
ココアを啜る。
昔、惇君と僕があんまりお互いを知らなかった時、引っ込み思案で根暗で人見知りだった僕は、友達なんて呼べる人が居なくて、1人寂しくすな遊びしてたんだよなぁ、そしたら惇君が来て、後ろに何を隠してたのかって思ったら、チューリップを手に持ってて、その手に持ってたチューリップ、僕にくれたんだよなぁ。
凄かった。ポイッとゴミのように僕に投げて、皆のところに逃げたから…。
今考えたらすごく笑えるし、凄く、幼稚園生にしては可愛いことするなっておもう。
「ふふっ…ふふっ」
「何笑ってんだ?いきなり笑うとか怖いから。」
惇君は苦笑いをしながら、僕の顔を覗く。
「ううんっふふっ何でもないっ、でもありがとうっ」
笑いながら惇君にチューリップのお礼を言うと、惇君は首を何度も傾げて僕を見る。
「まぁ、亮が笑ったんならそれでいいや。」
惇君は、僕の頭を撫でて頬に手を添えて、僕のおでこに自分のおでこをくっつけて、口にチュッと軽くキスをした。
惇君のおでこ熱い。
熱があるのかな?
でも、僕も熱くなってるかもしれない。
顔も赤くなってるかも。
「亮は笑ってる方が可愛いよ。」
惇君はニコって笑って、僕が赤くなるのを観察してた。