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不器用なアナタのそばに…

第2章 涙とはじまり…


 
 
 
 
 
 
 
『……………はぁ…』
 
あれからみきは蓮に言われ、強制的に風呂に突っ込まれてシャワーを浴びていた。
 
サアアァァ――…
 
風呂場にはシャワーの音だけが響き渡っている
 
 
 
『……私、これからどうすれば…』
聞こえるか聞こえないかの小さな声で呟いていると、ドアの向こうから尚吾の声がした
 
 
「#name1#ちゃん、着替えここ置いとくからね」
 
 
『あっ、尚吾さん…』
 
「ごめんね、びっくりしたかい?」
 
 
『……いえ…』
ドア越しに尚吾の影がボンヤリと現れ、みきは反射的に胸を隠していた
 
 
 
 
「……まだ怖い?」
 
『え?』
 
「…俺達のことが」
 
優しく低い声でそう聞かれ、みきは戸惑いながらも素直に答えた
 
 
『……少し…だけ、でも考えてたより皆さん普通で、…驚いたけど安心しました』
 
 
「そっか、それは良かったよ。……じゃあまた後で」
尚吾の影が脱衣場から出て行くのが見え、慌てて返事を返す
 
 
『…はいっ…』
 
 
 
パタン―
 
尚吾が出て行きしばらくして、みきはシャワーを止めてドアを開け、タオル取って体や髪を拭いた。
 
 
『(ここのシャンプーとか石鹸って凄く高そう、…いい匂いするし)』
 
ふと、そんな事を考えながら体を拭っていると、あるものが目に入った
 
 
 
『……着替え』
それは尚吾が持ってきた着替え。
 
一旦手を止め、みきはカゴに入ったその着替えを手に取って広げた
それは新品同様の白いシャツ。
 
 
 
『(…またシャツ…)』
カゴにはシャツしか入っておらず、下着もズボンも入っていなかった
 
 
『やっぱり下着ないんだ…、こういうのって慣れてないからあんまり…//』
 
しばらくの間、シャツをじっと見つめながらみきはボソボソと小さな声で何かと言っていた。
 
 
 
 



 
 
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