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気になるアイツ

第11章 理由

「すごく可愛がってくれたの、行きすぎるくらい…」

「行きすぎ?」

「イタズラされてた…でも私、あの頃はそれがなんなのかわかってなかった」

話を聞いてる間、俺はずっと梨江子の頭を撫でたり、髪を触ったりしていたが、さすがに手が止まった。

「イタズラ…?!」

「それがお母さんに見つかって、お父さんは私が誘ったって言って逃げようとした…でもすぐにバレて、即離婚」

懐かしむように話す梨江子の顔は穏やかで、話している内容と合わなくて俺は戸惑いを隠せなかった。

「イタズラされるのはなんだかイヤだったけど、それ以外は優しくて、私お父さんが好きだった…ホントのお父さん知らないから」



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