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気になるアイツ

第13章 これから

俺たちは兄妹だけど、そんなことは全然気にしなかった。

これからどうするかとか、そんなことはお互い口にしない。

どうなるかもわからないけれど、俺は一つ決めていることがあった。

梨江子に寂しい思いをさせないこと。

「圭一くん、行くよー?」

先を歩く梨江子が横にいない俺を呼んだ。

おにぃちゃんじゃないのは、恥ずかしいからだって言ってた。

甘えた時だけだ、梨江子がおにぃちゃんと呼ぶのは。

そんなことがわかるくらいにはなっていた。

梨江子がもっと甘えられるようになればいいと、思う。

そして、高校を卒業する頃にはまたメイクをするようになるだろうから、もしかしたら大人になったリコに会えたりするかも?という淡い期待がなくもない。

呼んでもいつまでたっても来ない俺に痺れを切らした梨江子が、走り寄ってきて腕を組んだ。

「隣にいてよー」

「ごめんごめん、考え事してた」

「なーに?」

「梨江子のコンタクト早く見たいなーとか?」

「…なら早く来てください!www」

「だなw 行こう」

腕を組んだまま、目的地へ向かう。

今は二人でいられれば、それでいい。









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