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さくらさく

第5章  4


*

「奈々…ちゃん。日向くん、ちょっといいかな?」

次の日、私は祐樹と一緒に奈々ちゃんたちを呼び出した。

「どうしたの、さくら?」

「えっと…大切な、話が…」

ヤバい…

声がものすごく震える…

怖い

やっぱり怖い…

ぎゅう…っ

祐樹が手を握ってくれた。

大丈夫。言える…

「あ、の…」

「どーしたの?」

「祐樹までいっしょになんだよ。」

やだ…

そんなこと言われたら逆に言いにくい…

「俺が言おうか?」

「ううん。私が言わなきゃ。」

私は強く祐樹の手を握りしめた。

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