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どらくえ3

第3章 ナジミの塔

「なあ、イースは何で兵士になったんだ?」

焚き火にあたりながらイースに聞いてみた。

イースは木の幹にもたれて休んでいる。

「ああ、話したことなかったか?」

俺は頷く。

「うちは代々王家に仕えているんだ。親父もじいさんもアリアハンの兵士だった」

「代々兵士だったから兵士になったのか?」

「まあな。ただお前ぐらいのときは兵士になるのを迷った。代々兵士だから、兵士になるのは当たり前だったからな。」

「じゃあどうして決めたんだ?」

―ん~・・

イースは少し迷ってから言った。

「仕事をしている親父の姿を見たからかな。親父は兵士として国だけじゃなく、俺や家族を守ってくれていた。」

イースは続ける。

「別に俺は国を守ろうとか大層なことは必要ないんだ。ただ親父の姿を見て、御先祖が代々守ってきたものを俺も守るのもいいかもしれない、と思ったわけさ。幸い王様も素晴らしい方だしな」

イースは少し照れくさそうに笑った。

―いいなぁ。

俺の父さんは旅に出てしまっているので会えない。
どうしているだろうか。
元気に旅を続けているだろうか?

「アベル、旅を続けていれば、きっと親父さんにも会えるさ。頑張ろうぜ」

「うん。」

俺は見えない父さんの背中を追いかけて旅に出たんだ。
いつか、きっと会えるはずだ。

俺達は、少し眠って夜を明かした。

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