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どらくえ3

第8章 ロマリア

「しっかし、ここはいったいどこなんだろ?」

「さあのう…気候は良いんじゃが」

爽やかな風が森の中を抜けていく。

旅の扉の洞窟から外へ出て、アベル達は森を歩いていた。


「あっ森を抜けるよ?」

リサがそう言って駆け出す。

アベルとムタイも続く。


草原が広がっていた。

「わあ~」

リサが感嘆の声を上げる。
アベル達のいた森は丘にあって、そこからなだらかに草原が広がっていたのだ。

美しい景色だった。

緑の海。

そして

「あっ!見ろよ!町だ!町が見えるぞ!」

「何?ほんとじゃ!城も見えるのぅ。あれは…ロマリア城じゃ!」

「ロマリア!ほんとか?そんなに離れたところまで来たのか?」

「ああ、あの城影はロマリア城に間違いないて。」

アリアハンからロマリアまで、旅すればどれほどかかるだろう?

アベル達にすれば旅の扉をくぐって一瞬で到着したのだ。

驚いて当然だった。

「それじゃまずはロマリアに行くとするか」

「それじゃ、酒と風呂じゃな」

「…ねえ、どこに町とお城が見えるのよーっ!教えてよーっ!」

すたすたと歩き始めるアベルとムタイの後を、リサは追い掛けていった。

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