テキストサイズ

DRAW!

第4章 《 四章 》プロポーズ

僕は彼女を通学路と反対の路地に呼び出した。

君は、その時も何の話か全く気づいてなかったんじゃないかな。
無邪気に笑っていた。

通学路から外れているとはいえ、学生は一分に一人二人は歩いてくる。

同じ学校の奴らに見られるのはどうかと思い、私は思い切ってお決まりの台詞を吐き出すことにした。

心臓の鼓動が速くなり、手が震える。
緊張で吐き気さえ感じる。

大きく息を吸い、勢いに任せて言葉の一つ一つを心のそこから感じながら。

「今まで大好きでした。付き合ってください!」

そう言った。
言ってしまった。
ついに。

彼女は目を見開いていた。
心底驚いているのだろう。
彼女は心の中を整理してから口を開いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ