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なんやかんやでモテる主人公

第15章 ありきたりな甘さ




「はっはいっ…!!」






先生が近くにいて…

こら!心臓うるさいってば!!








イルミネーションがまるで

先生を引き立てるようで…







私はすっかり見とれて

しまっていた。










「そんなに見つめられても困るなぁ」






そして、先生は私を

起き上がらせて





「1人でどっか行かないの」






まるで子供を怒る親みたい。






私はクスッと笑ってしまった。








だって…先生は

私をおいて1人でどこかへ

行っちゃうのにね?









「はーい!」





私はまた先生の手を引いて

そんなに大きくはない

駅前のイルミネーションを

全て回った。










「楽しい?」


「はいっ!!」


「よかった」








私は先生の腕を引っ張って

連れ回すようにしてたから


先生がどんな顔しているのか

分からなかった。








でも…きっと……





ううん。









考えないでおこう。












先生は帰りにミルクティーを

おごってくれた。









手にも胸にも

ホカホカとした温もりが

伝わって、ついニヤニヤしてしまった。











先生は、先生が買ったココアを

私の頬につけて笑った。










「熱い?」








「あっつい!!!!!」







「やっぱり(笑)」






「もう!!!先生っ!!!」







雪の降る中…こんなに心が温かいのは

いつぶり?





いや…きっと…教えてくれたのは




先生。



あなたが初めてです。







「もー逃げないでください!!!」






「逃げてないよ。

捕まえられないだけ」








そう…



私は彼を捕まえる事は出来ないの。

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