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なんやかんやでモテる主人公

第16章 ありきたりな赤




「私そんな良い子ちゃんじゃ
ないですよーだっ!」






「…んっ?」








「ちゃんと…話つけてきました!」








そう言って大きくピースをして

微笑む。








「先生の予想ハズレましたね?」









顔を覗きこむようにして

ニコニコと笑っていると先生は









「知らない」








「ちょ…先生っ……

歩くの速いっ……!!」












「何でも分かったつもりでいたよ」







「えっ…何の事ですかっ…!?」








先生はズンズンと1人で歩いて

私に何かを言っているようだが

全く聞こえなかった。










そして…









「いだっ!!!


もう!いきなり止まらないでくださいよ!」










「君は少し僕を惑わせすぎだよ」







「へっ?」







「あーもう。

狂わされる」







先生はずっと私の顔を

マジマジと不思議そうに見て










「何か顔についてますか?」





「うん」








「えっ!!!

うそっ!!?

どこどこ!!??」










「ウソ」








クルッと振り返って空を

見上げる先生。








あーもう!

分からないのはこっちだっての!







惑わされるのは…いつも私なのに。








本当…ズルい。

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