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なんやかんやでモテる主人公

第18章 ありきたりな妹




ふらつく体を壁で支えながら

チョコレートを持って

ベッドへ戻る。









ふふっ…










僕、甘いの苦手なんだよね。







そう思いながらも

甘い甘いチョコレートを口へ

運ぶ。










″着信履歴が2件あります″









『なつき…元気にしてる?

お母さん…なつきが全然連絡くれないから…

えっとね…急で悪いんだけど…


金曜日の夕方…こっち帰ってこれる?



まぁこも…なつきに‥』




ブツッ










そしてシーンとなる

この真っ白で大きな空間。







何もない空間。








この間まで…






そっと彼女が座っていた

ソファーへ腰を掛ける。








もちろん

温もりなんて感じられない。










「…ふぅ」




っとため息をついて

さっき、途中で切った留守番電話の

″まぁこ″

っという単語が





頭を貪り

また僕を苦しめ始めるんだ。

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