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なんやかんやでモテる主人公

第7章 ありきたりな気持ち



そして私達は長い長い夜を迎えた。







「こうやって南に触れんのいつぶりだろう」








そう言って私の首に優しくキスを落とす彼。









「…んっ……わかんな…い…」









「俺がいない間、何回やったの?」









「…一回もしてない」










してる訳ないじゃん…




そう簡単に忘れられる訳ないじゃない…










「…あっ……んっ……ふぁ…ん…」











「そっか。良かった。南を知るのは俺だけでいいから」















パサッ……







「やっぱりキレイ。昔っから変わらない」








「そ……そんなに見ないでっ…は…恥ずかしい…っ」













「何恥ずかしがってんの(笑)前までずっと抱かれてたくせに(笑)ネックレス外すよ?」












そして彼がネックレスに手をかけようとした時、反射的に体が彼の手を拒んだ。










パシッ…










「どうして拒むの?」










私にも分からなかった。







なぜ触られたくなかったのかなんて…

なぜ外されたくなかったのかなんて…










「誰からもらったの?男?やっぱ男いたんじゃん。俺らお互い様だな」













何がお互い様よ…っ




私は悔しくて悔しくて言葉すら出なかった。








いや。

きっと言い返すとまた辛くなるだけだって思ったのかもしれない。















あっ……んっ………んっ……ふぁ…ん…










私は自らネックレスを外し彼に抱かれていった。










先生が電話ごしに言った最後の言葉が頭によぎって消えていったのだった…

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