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↑逆転↓御斗戯世界

第4章 深いのはお好き?

【Side: ウィザード】

そろそろ離してやらないとぶっ倒れるな、と思った矢先に、リトは足から崩れ落ちかけたが、俺がその体を抱き止めてそれを阻止する。

ミッ〇ー、と譫言のように呟いている。〇ッキーって誰だ。男だったら殺す。

俺は、次の目的地のためにリトに第六魔法[エクトスマギア]をかけた。これでまぁ、あいつに会っても大丈夫だろう。あいつは気難しいというか無口というか、慣れるまで大変だろうけど、リトならなんとかなるだろ、きっと。

段々と近づいてくる音の正体であるあいつに、俺は心のなかで挨拶をしておいた。こいつをよろしく、と。

そして俺は、今から俺がすべきことを成し遂げるため、気を失ったリトを地面に寝かせ、茶色の髪から覗く綺麗なおでこにキスをひとつ落とし、ヘッドフォンをかけなおした。その際、サングラスを拾うことも忘れない。

彼女に幸あれ、と念じて、俺はその場から消えるように、というか魔法を使って消えた。

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