 
向かいのお兄さん
第26章 幸せだったんだ
直也の手が、あたしのズボンにまで伸びた
『だめ…―――!!///』
ポスッと
直也は突然、あたしに体を委ねてきた
『…?』
上から直也が被さる重みで、こっちはあっぷあっぷだが
何となく抱きしめられていて
あたしも直也の背中を撫でて、頭を撫でた
…ドロ
『…え?』
手に液体のようなものがつき、それが何なのか、外からの光で確認してみた
『…血…ですかね…』
「…頭フラフラする」
『…え、血?』
「えっち…あ、ダメだ…視界悪くなってきた…」
『血…って、え!!??
ちょっと直也、しっかり!!』
「死にそー…」
『ちょっ…だ、誰かー!!!!』
 
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