向かいのお兄さん
第27章 結ばれたくて
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「―――…で、結局二人とも入院してるわけ?」
和樹は椅子をクルクルと回しながら、あたしと直也の顔を交互に見た
『うん、あたしもぶっ倒れちゃってさぁ』
「俺なんて再入院だからな」
直也はあたしの向かい側のベッドで、自分を指差してみる
「まぁ、なんにせよ記憶が戻って良かったなー」
『ほんとに…あたしと和樹がどんだけ苦労したことか…』
あたしはクッと涙を呑んだ
「和樹、美咲がどんな苦労したか教えてやろうか?」
『え』
直也はニヤニヤしながら、あたしの方を見た
「うん、教えて」
「美咲ったら、自分から俺の手を掴んで胸揉ま…」
『うるさぁあああああああああい!!!!///』